■ 香港経由、旅たびアジア

インドネシア編タイトル

< サルに負ける >

お供え物を運ぶ人

バリのウブドに行った人は知っていると思うが、有名な猿山があった。

私は動物が大好きなので、タイでは象のショーを見る、スリランカでは象の孤児院に行ってみる、香港で浮浪者の犬と戯れる、等、豊かな動物ライフを送っている(?)が、でも、あんまりサルは興味ないなぁ~。と思ったけれど、友達が 「ぜひ行こうよ」 と言うので行ってみることにした。

ここは観光地になっていて、常に沢山の人が訪れているのでサルも人に慣れており、人に危害を加えたりすることは無いようだ。

あぁよかった。実は、サルが怖かったんだよ、私 (^o^;

行ったことのある友達にも聞いて、ガイドブックでも確認したけれど、念のため、入り口の係の人に聞いてみても、サルは安全だというので安心した。

そんなに怖いのかよ、私 (^o^;
はい、そうなんです…。

中はなんと素晴らしく、普通の森林のようになっていて、無数のサルが普通に暮らしているようだった。自然の木々の良い香りがする~。子ザルが親ザルにくっついて移動している姿など、とてもかわいい。あまりにサルの数が多すぎて、どれがボスザルかわからないくらいだ。

あ、でも、前方に大きなサル発見!どきどき…!(゚Д゚;)

怖いので、後ろの友達を振り返り、「でかいサルがいるよ~…」と言った途端、何者かがガシッ!と私の手に提げていたカバンを掴むではないか!

あぁっ!!でかいサルがー!!( ̄ロ ̄;)
そんな、お約束みたいな展開、アリか!?

私は買ったばっかりのトート型のバッグを手に提げていたのだ。何か食べ物が中に入っていると思ったのかも知れない。

食べ物は入ってないけど、カメラが入ってるんだよ、盗られてたまるか!

ものすごい力でカバンを放さないサル!他にもたくさん観光客がいるのに、なんで私??

あらん限りの力でカバンをひっぱるサルと、盗られまいとする私、すごくでかいサルなので、ものすごい力だ!!その力は互角で、私とサルの激しい小競り合いが続いた。

サルは、右手でカバンをひっぱりながら、左手をカバンの中に突っ込み、中を探り始めた。なんてこった!やばい!(゚ω゚;)

と思ったら、探り当てたのはガイドブックで、そのままガイドブックを持って逃走するサル…。

あぁ、よかった、カメラじゃなくて。そんなもの、くれてやるよ。

と思ったら 「これは食べ物ではない」 と気づいたサルが、速攻でガイドブックを地面に投げ捨て、目にも留まらぬ速さで舞い戻ってきて再びカバンに手をかける。

あぁっ、油断したぁ!またか!!(゚ω゚;)
再び私とサルの激しい小競り合いが続く。力は互角だ!

片手で中を探っていたサルは、こんどはペットボトルの水をゲットしたようだ。

あぁ、よかった、カメラじゃなくて。そんなもの、くれてやるー。

水を持って逃走するサル。…今がチャンス!!逃げるんだ!再びサルが舞い戻ってこないうちに、元来た入り口にダーッシュ!!!ε=ε=ε=ε=ε=ヾ(;゜ロ゜)ノ

脱出成功~!
って、よく考えたら、まだサル山に入って1分ぐらいしか経ってないし、入り口付近しか見学していないのだった。もういいよ、2度と来るか、猿山…。めちゃめちゃ怖かった…(T∀T)

      *   *   *

昔、日本でサルに関する実験をしているTV番組を見た。なぜかサル山のサルはいつも男性でなく、女性を襲うので、女性の被害が続出し、一体サルはどこで男性と女性を見分けているのか、という実験だった。

背の高さが同じぐらいの男女を並べて、男性にかつらを被せたり、香水をつけたり、化粧をしたり、スカートをはかせたり、いろいろ試してみても、どうしてもサルは女性の方を襲っていた。

答は、サルが威嚇した時に、女性の実験者の方が怖がってわずかに驚いたり後ずさったりしていて、サルはそのわずかな動きで、相手が自分より強いか弱いか、を見分けていたのだった。

…なんてことを今頃思い出したけれど、もう遅いっちゅーねん(´Д`;)

でかいサルと目が合った時、怖くて友達を振り返ったけれど、その動作で、こいつは自分より弱い、と判断したのに違いない。

      *   *   *

サル山でサルと格闘している時は夢中だったので、気づかなかったが、よく考えたら友達がそばにいてずっと見てたんだから、もしかして友達は私を助けてくれてもよかったんじゃないか?(T∀T)

1発、蹴りをかますとか、助けを呼ぶとか、サルを脅すとか、隣でボーっと見てることはなかったんじゃないか?(T∀T)

…と、夜ベッドの中で、いろいろな思いがグルグルと頭を駆け巡ったのだった。ボーっと見てないで、助けてくれよぉ、友達 (T∀T)

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