■ 香港経由、旅たびアジア

インド死闘編タイトル

< 切符への道 1 - 立ちふさがるショッカー - >

迷路のような路地

インドでは何をするのにも、とにかく予定の倍の時間がかかるのだ。

その日は、タージマハールを見るためにアグラ行きの切符を買いに、ニューデリー駅に行く予定をしていた。午前中に行ってしまおう。インドでは何が起こるかわからないから。

とにかく、私がどこに行こうと思っても、何をしようと思っても、倒しても倒しても次々と湧いて出てくる量産型戦闘員ショッカーのように、インド人が頭にターバンを巻いて次々と私の目の前に現れ、行く手をふさぐのだ。よってたかって私を阻止するインド人。

予め、ニューデリー駅の2階が外国人用の切符売り場になっていることをつきとめていたので、リキシャを拾ってまっすぐに駅に向かう。

と言っても、まっすぐには向かえないんだな、これが!(怒)

運転手が勝手に自分の行きたい所に行かないように私が行き先を耳元で連呼し、また、降りるときにはなぜか必ず値段交渉した金額の倍額になっているので、これまた怒鳴りながらバトルし(こういうムダなことで時間を喰う)、ショッカーをなぎ倒しながら駅に到着。

2階へ上がる階段を探していると、都合のいいことに、駅員らしい人が

「あぁ、外国人ならこの票を持って、こっちへ来て」 と誘導してくれた。ありがたい。
「私たち外国人は2階じゃないの?」 と聞くと、
「古いよ、その情報。場所が変わったんだよ」 と教えてくれる。

ついて行くと、駅から外へ出て、向かいの小さな旅行社へ案内するではないか。
「ここだよ」

って、え~っ!?ここ、思いっきり個人の旅行社じゃないか! 駅員からショッカーに早変わりし、不敵な笑みを浮かべるターバン野郎。

うおりゃ~、なめるなよ、おっさん! (ノ`д´)ノ┻━┻
口から火を吹き、ショッカーを撃退。速攻で駅に戻る。リキシャに乗ったところからここまででだいぶ時間のロスだ。

誰の言うことも聞かん、と思いつつ、2階へ上がる階段を見つけたので、上がろうと思ったら、駅員と思われる人が3人、階段の下で立ちふさがっていて、今日は閉まっている、と言う。

えぇ~っ、そんなぁ~。せっかくここまで来たのにぃ~。私の努力は一体… _| ̄|○
明日の朝イチでアグラへ行く予定なんで、今日切符を取りたいんだけどなぁ。しかし、今日は普通の平日で、1階は営業しているのに2階だけが閉まっているなんてことがあるだろうか?

しばし固まっていると、3人のうちの1人が
「今日は2階は閉まっているので、こっちの窓口で買えるよ」
と誘導してくれる。

あぁ、そうか、安心してついて行く……と思ってんのか、コラぁ!?
うおりゃ~、なめるなよ、おっさん! (ノ`д´)ノ┻━┻

ウソに決まっている。1匹のショッカーを振り切り、速攻で2階へ上がろうと思ったら、残り2匹のショッカーが思いっきり両手を広げて
「うらぁ、どこへ行くんだ、今日は閉まってるって言ってるだろう!」
と通せんぼしながら ほざくので、また口から火を吹きまくり、残り2匹を撃退。

2匹の間を無理やりすり抜けて2階へ上がると、やはり私の予想通り、2階は普通に営業していた。脱力…。

うぬぬぅ~、ターバンを巻いたショッカーめ!

外国人用窓口なので、2階で待っているのは みんな私のような外国人ばかりだった。世界各地から来たバックパッカーと思われる人たちでごった返していた。あぁ、この人達もみんなショッカーどもを撃退して勝ち抜いてきた人達なんだなぁ、としみじみ…。同志よ。ここまで来ればもう安心だ。

と、思う私は甘いのでしょうか?つづく。

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