< つづき >
議論が白熱しすぎて、ホテルの下にヤシン君を待たせすぎた私達…。
「ごめんごめん、ヤシン君!待たせちゃったね~」 (´∀`;)
「いや、いいよ。じゃあ、そこの通りからバスに乗ろう」
満面の笑みだ。よかったよかった。
しかし、友達は速攻でメモ用紙を彼に渡し、「ここにアナタの住所を書いてくれる?」 と、ヤシン君に住所を書かせる。よどみなく書いてくれるヤシン君。
ヤシン君の家は、私達のホテルからバスで20分ぐらいのところだった。
もう既に日は暮れかかり、晩御飯の時間になっていた。
バスを降りてから彼の家までの道すがら、会う人みんなが彼に声を掛ける。ご近所の人はみんなフレンドリーで、近所づきあいも密なようだ。
突然ヤシン君が、
「ちょっと待ってね、あそこ、友達の家なんだ。ここで待ってて」
と言い残して家に入って行き、友達を1人つれて来た。
「こいつ、僕の友達なんだ。今から一緒に僕の家に行くから。いいよね?」
「はじめまして。ヤシンの友達です。日本から来たの?」 (^-^)
彼も英語がしゃべれるようだ。絵に描いたようなドレッド・ヘアで、ボブ・マーリィのTシャツを着ている彼は、名前をカリム君と言った。超イケメンだ!!こんなイケメン見たこと無い。
しかし、1人増えるのは予想外だ。
「Betty、むこうも2人になったよ、どうする?ヤラれないかなぁ?」(iωi)
えぇっ、ヤラれるぅ…!?(゚∀゚;)
もう、友達は不安全開だ。
友達があまりに心配するのでなんだか可哀相になってきたなぁ。大丈夫、と半ばムリヤリ(?)私が連れ出した形になっているので、もしここで何かあれば責任を感じるなぁ…。って、何かあれば私にも何かあるんだけど。
今から北朝鮮に拉致されるんじゃないか、というぐらい、あまりに不安オーラがビシバシ友達から出ていたのと、人通りの多い道から だんだんマイナーな道へ入っていくのとの相乗効果で、私の中の不安値も一気に3上がった。
いや、5上がっていたかも知れない。
しかし、杞憂だった。
「ここが僕の家だよ。どうぞ、入って」 (^∀^)
予想に反して、ヤシン君の家は3階建てのとても立派な家で、内装も調度品も豪華できれいじゃないか!私のアパートの20万倍ぐらいきれいかも知れない…。
ヤシン君の家があまりに立派だったので、手土産にスーパーで買ってきたお菓子が急にみすぼらしく見えてきた…。もっといいお菓子を買ってくればよかった ( ̄∇ ̄;)
ヤシン君って、良いとこの坊っちゃんだったのかぁ。
…つづく