夜行バスは山の麓のシリグリまでしか行かないので、そこから乗り合いジープに乗り換えて山の上のダージリンを目指す。標高2000mだ、ダージリン。
実は、まだ物心ついたばかりの20歳頃まだ何も知らないガキだった私は、ダージリンといえば、イギリスの地名かと思っていたのだ。実はインドの地名だった…。あの有名なダージリン紅茶は実はインド産なのだった。
延々と山肌を覆う茶畑の眺めは素晴らしい~!インドは世界一の茶葉生産量を誇る紅茶大国なのだ。イギリスの置き土産だね。
…と、今ならこれぐらいの知識はあるぞぉ(´∀`;)
しかし、先ほどから延々とクネクネ山の上まで続く道をジープで登っていく傍ら、道の端にへばりつくようにして、これまた延々としょぼい線路が伴走しているのだった。
← 線路
この線路って、機能しているのだろうか?道路の端っこだぞ…。こんなしょぼい線路を走れる列車なんてあるのだろうか??
と思ったら、これが走る世界遺産、ダージリン・ヒマラヤ鉄道なのだった。しかも、蒸気機関車だ。なんと、このヒマラヤ山麓のインドの片田舎では、いまだに蒸気機関車が走っていた!
おもちゃのように小さくてカワイイので、別名トイ・トレインと呼ばれているようだ。観光客用というより、普通に地元の人の足として現役バリバリで活躍していた。
しかーし、こんなの、はっきり言って、足として役に立っているようには見えない(´Д`;)
走る世界遺産、と書いたが、歩く世界遺産、と言ったほうがいいかも知れない。走っているように見えない…(´∀`;)
遠くから見ると止まっているように見えるが、近くで見るとしっかり走っているのだった。運転席にはサルが座っているのかな、と思ってしまったぐらいだ。
サルではなくて、インド人が運転していた。
ジープでなら4時間ほどで終点ダージリンまで上れるところを、8時間かけてクネクネと終点まで走るトイ・トレイン。あまりにトロトロと走るので、みんな線路の上に座ってくつろいだりする…。
こんな のどかな光景がインドにあったのかぁ。
なんと、100年以上も前からトロトロと走り続けているらしい。メンテナンスも大変だ。この蒸気機関車とメンテナンスの仕方もイギリスの置き土産だ。素晴らしい!
ダージリンの名物は紅茶だけではなかったのだった。
← そして車に追い抜かれる