■ 香港経由、旅たびアジア

香港生活編タイトル

< 無免許歯科助手 >

離島の漁村

香港では常に正社員で働いていたかといえば、そんなことは無く、一時期、1年間ほど歯科助手のアルバイトをしていた。

ここは日本人相手の歯医者なのだが、先生がアメリカ人なので、助手兼通訳で働いていた。

なんと、私は歯科衛生士の資格を持っていたのか?

というと、そんなことはなく、「イチから教えるから、資格はなくてもいいから」 と先生に丸め込まれて助手をしていた。

そうなんです、皆さん。香港では、歯科助手でも美容師でもマッサージ師でも資格がなくてもOKなのだ。

助手はただ患者の口の中の水を吸い取ったり、薬の調合をするだけじゃないの?と思われるかも知れないが、先生のやること意外の全部、が仕事なので、ひとときも気を抜けないし、休む暇もないのだ、実は。

また、泣き叫ぶ子供が来たときは、おもちゃであやしたり、先生の命令により、鬼のように子供を押さえつけるのも助手の役目。


さて、私のオドロキNo.1は、「タバコを吸う患者」だ( ゚Д゚)y─┛~~

歯科助手になって初めて喫煙者の歯の裏をミラーで見たとき、どっひゃ~!!と声に出して叫びそうになった。

真っ茶色!!( ̄ロ ̄lll)

こんな絵に描いたような真っ茶色はないだろう、ギャグかよ、と思った。こげ茶色の色紙を歯の形に切って、歯の裏に貼り付けたようなのだった。

そんなとき先生は必ず 「喫煙者ですか?」 と聞くが、患者は100%の確率で 「Yes」 と答えていた。うん、そうだろう。

禁煙したい人、自分の歯の裏を明るいライトの下でミラーで見てみたら一発で禁煙できると思うぞ~。すんごい色になっているぞ~。


そして私の嫌いな患者No.1は、「太った人」(*`ω´*)

太い人はね、体だけじゃなくて、ほっぺたも肉がたくさん付いているんだ、これが!これじゃー視野が狭くなって先生が治療しにくいので、私が渾身の力でミラーを使って、ほっぺたをギュ~~っと外側に引っ張るのだ。

私に反抗するように これまた渾身の力でギュ~っと押し返してくる ほっぺたの肉。密かに要らない体力を消耗している歯科助手。はぁはぁ…。

太い人はダイエットしてから来院して下さい、お願いします、といつも思っていた。


そして、気まずい患者No.1は、知り合い( ´∀`)σ)´Д`)

香港の日本人社会はとてつもなく狭いのだ。うっかり人の悪口を言ったり浮気したりできない香港。くわばらくわばら…。

そして、その日は突然やってきた。やはり私の予想通り、ある日友達が患者としてやってきたのだ。治療室に入ってきたときの友達の気まずそうな顔…!固まる空気…《゚Д゚》

先生 「あら、あなた達、知り合い?」
友達&私 「…はい~」

そりゃー虫歯の口の中をじっくり見られるのは嫌だろう、心中お察しします…。

と、思うのは実は患者の方だけで、治療中は忙しく治療に専念しなければいけないので、患者本人と 患者の口の中 なんて助手にとっては別物。

治療前と治療後は患者は1人の人間だけど、治療中は、ただの口。

盲腸の手術前に下の毛を剃るとき、うっかり若い看護婦だったりすると、恥ずかしい~、立っちゃったらどうしよう、さらに恥ずかしい~、と思っていても、看護婦からすると、ただの 「モノ」。なんとも思っちゃいないのだ。

…という状況に似ているかも知れない。

あぁっ、しまった、私としたことが…。こんな下ネタな例え話で今日の記事を締めくくっていいのか!?と思ったが、今日はここで終わらせて頂きますぅ…(´∀`;)

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