ラオスのルアンパバンは、なんにも無い所だけど、何があるかというと、ただひたすら寺と坊さんと虫、これだけなのだった。とにかく、メインストリートと言っても、どこがメイン?というぐらいのしょぼい通りで、寺の他には何も無い。
しかし、私にはとっても癒し系で、この のどかさが私の心のツボをヒットしまくり。何も無くても、何も無いのを楽しむのだ、坊主のように無の境地で…(´∀`;)
ただひたすら、坊さん坊さん虫虫虫…というぐあいに、どこからともなくエンドレスに湧いて出てくる坊さんと虫。虫というのは、蛾のような羽虫のことだ。早く言えば、蛾、かな。
夕暮れになると、途端に暗くなる町並み。だって、ほんとうに日が暮れて暗くなるまで 街灯を点けないんだもの。省エネか?それとも、みんな夜目が利くのか?
何時になってもネオンでギラギラに明るい 「夜の無い」 香港から来た私は、特にこの暗さはとっても異国だった。早く街灯点けてくれ~。
夕暮れ時、前方から車が走って来たりすると、そのヘッドライトに照らされて、いきなり私の目の前にザーッと浮かび上がるおびただしい数の羽虫!!
うぉぉ~、今まで見えなかったけど、私のまわりにこんなに蛾が飛んでたのか!?思いっきり うろたえそうになった。空気中のほとんどが蛾じゃないか!?(゚Д゚#)
よく、雨がパラつき出したときに、車のヘッドライトに照らされて浮かび上がる雨を見て、「わぁ、こんなに降ってたのかぁ」 と気づいたりするような、あんな感じ虫のバージョンだ。
そして、各商店の店先の蛍光灯や白熱灯に群がる、これまたおびただしい数の虫!どっひゃー!( ̄ロ ̄;)
異常だ。店に入れない。しかし、地元の人はまるで虫が目に入らないかのように店先で普通に談笑していた。みんな、この虫が目に入らないのかぁ!?
1000匹ぐらいは居るかも知れない。この群れの下を通って店に入るなんて、蛾のリンプンが大量に降ってきて毒で死んでしまう。…って子供か、私は(´Д`;)
しかし、よく考えると、蛾なので別に人間に悪さをするわけでもない。意を決して蛾の群れの下を突破し、店に入って水を買う。やったぁ、水1本ゲット。あぁ、こんな私でスンマセン…。
最初は、羽虫のあまりの数に驚いたけれど、地元の人達はまるで何も見えないかのように平然と生活し、なんとなくこんな風景…私の知らない昔々の日本もこんな風だったのかなぁ、と昔の日本にタイムスリップしたような気がした。夕方薄暗くなると、正しく薄暗くなる町並み。メインストリートと言えど、土がむきだしの通り、素朴な家並み。なんだかすごく懐かしい感覚…。
私の初ラオスの思い出は、坊さんと虫、これに尽きる。また来たいなぁ、心の底から。しかし、こんなのどかな田舎でも、しっかり世界遺産なのだ、ルアンパバン (´∀`)