西双版納(シーサンパンナ)の、さらに端っこの、ターモンロンという小さな村に向かう。マイナーな村なので電車が通っていないため、バスか車で移動するしかない。しかし行った人に聞くと、今は夜にバスで移動すると 「必ず」 強盗に遭うそうだ。
…「必ず」 って!?( ̄ロ ̄lll)
行った彼が言うには、強盗はナタを持って出没するらしく、しかし、こちらも木刀を持っていけば、大丈夫! とのこと。
…え。
木刀って、どー考えても、ナタより弱いんじゃ…?(゚ω゚;)
どういう理屈で木刀を持っていけば大丈夫なのか!?
よく考えて、どうせナタより弱いのなら、丸腰で行こう、と、武器を持っていかないことに決めた。その代わり、昼に移動することにする。昼に移動すると、時間がもったいないが、仕方ない、ナタだよ、ナタ!
あまりに端っこで交通が不便な為、3台のミニバスを乗り継いで行く。
しかし! バス選びに失敗したー。
舗装されていないあまりの悪路と、おんぼろバスの相乗効果で、バスが走り出した途端、地震のような振動がバスを襲う!!あぁぁ座席が揺れる揺れる~。脳みそが撹拌される~(T∀T)
座席がオンボロすぎるぞ、大丈夫か??しかも、地震に加えて、時々津波が襲ってくるのだ。揺れるだけじゃなくて、10cm近くもジャンプするする、ジャーンプして、おしりが座席から離れるんだもの! あぁぁ胃の中が撹拌されるぅ~(T∀T)
油断して隣の人としゃべってると、隣の人とキスしそうだぞ。それはそれで危険だ。
あまりの砂埃のため、真っ茶色の砂塵に、時々視界が全くなくなる。それはそれで正しく危険だ。
振動のため、せっかく閉めた窓が勝手に開いてくる。あぁっ、砂埃が鬼のように入ってくるじゃないか!閉める。開く。閉める。開く。閉める。開く。…もうええわ。
ガタガタガタ、ジャンプ、ガタガタガタ、ジャンプ、ガタガタ、ジャーーンプ!
うおぉぉぉーう!(=゚ω゚=;ノ)ノ
…てな感じだった。絶え間なくこの地震と津波が続くのだ。あと何時間??
しかし、うおぉぉぉーう!などと言っているのは旅行者の私達だけで、地元の人たちはみんな談笑しながら平然と乗っているではないか!
な、なんで??恐るべし、少数民族…。
しかも、談笑するだけでなく、結婚式の写真を見せ合ったり、買ったばっかりのきれいな衣装を見せ合ったりしているではないか。
あ、そうかぁ。もうすぐ、この地方では、有名な水掛け祭があるんだ。お祭りのために、衣装を新調したのに違いない。みんな嬉しそうだ。
うおぉぉぉーう!!(=゚ω゚=;ノ)ノ
ガタガタガタ、ジャーーーーーンプ!
油断大敵ーっ!!
実は、この道は、ちょうど2ヶ月前からこんな劣悪な道になったらしい。そーいうことは、切符買う前に早く言ってくれ~。バスの中の少数民族の人達に見とれている場合ではないのだった。
頑張れっ、試練の後にはまた別の素敵な村が待っているぞ。
ジャンプを極力防ぐため、オンボロな前の座席の背をガシッと掴み、腱鞘炎になりそうなプルプルした手と 薄れゆく意識の中で私は自分を励ました…。
※写真は、水かけ祭の前イベント